ミック・シューマッハーは今季、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)からインディカーに挑戦。マイアミで初のオーバルテストを行なったが、良い感触を掴んだようだ。 26歳のシューマッハーは、2022年限りでハースF1のシートを失った後、2シーズンにわたりWEC(世界耐久選手権)のハイパーカークラスにアルピーヌから参戦。計3度の表彰台を獲得した。 ■初オーバルテスト控えたミック・シューマッハー、インディカーへの適応は「すごく大変。フィートとかヤードを使うんだ」 2026年からは新たにインディカーに挑戦するシューマッハーにとって、オーバルコースでの走行は新たな挑戦だが、水曜日にホームステッド・マイアミ・スピードウェイで行われたプライベートテストを終えたシューマッハーの顔には笑みが浮かんでいた。 真っ黒な47号車を駆り、97周を走行したシューマッハー。シェイクダウンを担当したチームメイトのグレアム・レイホールからマシンを引き継ぎ、ドライバーコーチのライアン・ブリスコーのサポートも受けながら、1.5マイル(約2.4km)のオーバルコースへの順応を進めた。 走行の合間にSNSに投稿された短い動画の中で、「これまでのところ順調で、多くの周回を完了した」と語った。 セットアップを変更し、マシンを改善しながらの走行で「リストにあるいくつかの項目を達成すること」が目標だと語ったシューマッハー。動画を締めくくった楽しいという言葉通り、その後も順調にテストを進めた。 タイヤのデグラデーションが通常より激しく、チームはタイヤ全セットを使い切って早めに走行を終了することになったものの、シューマッハーはすぐに限界を見つけることができたと振り返った。 「かなり早い段階で限界を見つけられた」 シューマッハーはそうmotorsport.comに語った。 「車高がかなり高かったため、マシンはかなり揺れ動いていた。リヤがかなりルーズ(オーバーステア)だったんだ。そして変更を加えていくうちに、少しずつプッシュ(アンダーステア)が強くなっていった」 「全体的に見て両極端の状態を体験できた。望み通りだ。アンダーステア、ヘビーアンダーステア、そしてリヤがかなりルーズなときもあって、その瞬間にマシンがどんな挙動になるかを体験できたのは、僕にとって素晴らしいことだった」 「以前よりもはるかに自信を持って快適に運転できるだろう。アンダーステアに対して全体的に慣れ親しんだことで、ドライビング時の安心感と安全性が高まった。今は、自分がどんな状態で運転できるか、どうすれば快適か、そしてマシンで好みのセッティングは何かを見極める必要がある」 「今日は本当に多くの収穫があったと思う。通常のレーストラックとの最大の違いは、間違いなくブレーキをかけずにコーナーに進入することだ。僕にとっては、まずそこに慣れる必要があった」 「アクセルから足を離さずにコーナーに突っ込めるという感覚は、もちろん僕にとって全く新しいものだったけど、比較的早く慣れて、大きな問題はなかった」 シューマッハーがこれまでF1やWECで経験したことのないユニークなコックピットツールのひとつが、ウェイトジャッカーだった。これは右リヤサスペンションに装着されたモノで、油圧を利用してダンパーユニットの長さを変化させることで、左リヤの車高を調整するツールだ。これにより、タイヤにかかる重量配分を変更し、燃料量や路面状況の変化に応じて調整ができる。 「ウェイトジャッカー自体は、とても興味深いと感じた」 「これは僕たちにとって素晴らしいツールだと思うし、使うのも楽しい。かなり自由に触ることができて、例えば特定の設定にしたときと、右から左へ設定に戻したときの違いを体感できた。とても良かった」 「そうだね、レースのトラフィックに対応する時や単独走行時にも、ステアリング操作と組み合わせて非常に効果的に活用できると思う」 初のオーバルテストに備え、ブリスコーは火曜日にミニバンでシューマッハーをバンク角度18~20度の可変バンクを持つトラックに連れ出し、知恵を授けた。レイホールらから助言や指導を受けることはできたが、彼が落ち着くのに最も役立ったのは、皆が忍耐強い姿勢を示したことだった。 「彼らが僕に言ったのは、『俺たちは何かを証明しに来たわけじゃない、ただ学ぶためにここにいるんだ』ってことだった」とシューマッハーは語った。 「その言葉は本当に心に響いた。だって、まさに僕が取りたかった姿勢だったからね。チームに正式に合流した初日って、つい何かもっとやらなきゃって思っちゃうんだよね」 「でも『いや、実は僕たちは学ぶためにここにいるんだ。正しいことをするためにここにいるんだ』って考えに戻って、慎重にアプローチする姿勢が本当に役立った。それで今日はプレッシャーを感じずに、自分のペースで全てをこなそうと思えたんだ。それがすごく良かったよ」 「ライアンはその点で本当に頼りになる。グレアムもそうだ。でも何よりも、チーム全体が『一緒に取り組んでいる』『焦らずに時間をかけている』という感覚を与えてくれた」 ミック・シューマッハー、初のオーバルテスト終え笑顔「早い段階で限界を見つけられた」
