フェルスタッペンの脅威増大! それでもマクラーレン、”可能性がある限り”片方のドライバーを見捨てず

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マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、タイトル争いにおけるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の脅威が増す中で、どちらかのドライバーを優先する可能性を否定しなかった。ただしそれは、どちらかのドライバーがタイトル争いから脱落した場合に限るという。  レッドブルがイタリアGPで導入した一連のアップグレードにより、フェルスタッペンはF1で最も好調なドライバーとなった。これにより、シーズン前半に圧倒的なアドバンテージを持っていたマクラーレンと対等に戦えるようになった。  フェルスタッペンはサマーブレイク明けの5戦で3勝、2位を2回記録。アメリカGPではスプリントレースも制し、ポイントリーダーであるオスカー・ピアストリに40ポイント差、ランキング2番手のランド・ノリスには26ポイント差と、マクラーレン勢を猛追している。  サマーブレイク前、つまり5戦前はピアストリに104ポイント、ノリスに70ポイントの差があったことを考えると、残り5戦でのフェルスタッペンの逆転はもはや奇跡ではなく、十分に現実的なシナリオとなりつつある。  これまで、マシンの圧倒的なアドバンテージを背景にピアストリとノリス間の公平性を保ってきたマクラーレンだが、フェルスタッペンに対抗するため、方針を転換して手遅れになる前にどちらかのドライバーを優遇するべきだという声も大きくなってきた。  マクラーレンのステラ代表は、2007年と2010年のタイトル争いを例に出し、片方のドライバーがタイトル獲得の可能性を残している中で、もう片方のドライバーに注力することはないと主張した。  2007年と2010年はそれぞれ最終戦を前にランキング3番手につけ、ダークホースと見られていたキミ・ライコネン(当時フェラーリ)とセバスチャン・ベッテル(当時レッドブル)がタイトルを獲得したシーズンだ。 「残り5レースと2回のスプリントレースがあるということは、我々がマックスとの差を広げられる可能性もあるということだ。それが私の見解だ」とステラは語った。 「今後5戦は我々のマシンに適したサーキットが続くと見ている。マシン性能をさらに引き出せる余地があり、ドライバーも過去のレースでより良い結果を出せたはずだと自覚している」 「したがって、残り5戦はマックスとの差を広げる機会と捉えている。ドライバーに関する判断を下す段階になれば、それは純粋に数学的な計算に基づいて行なわれるだろう」 「以前にも経験とそれに頼ることについて話したが、少なくとも2007年と2010年は思い出せる。最終戦を迎えて、実際にチャンピオンシップを制したのは3番手だったドライバーだったんだ」 「だから数字上決着がつかない限り、我々は可能性を閉ざすつもりはない」  ステラ代表は最近の不振に特に慌てていない。3戦前のアゼルバイジャンGPで多くの人を驚かせた「フェルスタッペンはタイトル争いの候補だ」という発言で、この低迷を予見していたからだ。  マクラーレンが今シーズン残りのレースでアップグレードを導入しないにもかかわらず、彼はメキシコ、ブラジル、ラスベガス、カタール、アブダビの残りレースに依然として自信を持っている。 「私にとって脅威はバクーの時と変わらない」 「先日我々が述べたこと、つまり私が大文字で強調したように、マックスはドライバーズチャンピオン争いの真っ只中にいる」 「私が何かを言う時、それは本気だ。私がそう言うのは、経験によるものではなく傾向を理解し、バクー以降に直面するサーキットを理解しているからだ」 「私にとってミステリーはない。マックスが勝利に必要な材料を手にした時、彼が非常に有力な優勝候補になることは分かっている。だから状況認識が変わるわけではない。我々の行動も変わらない。パフォーマンスを最大限に引き出し、良い週末を積み重ね続けるだけだ」 「間違いなく我々には大きなチャンスがあり、今シーズンの結果とドライバーズチャンピオンシップは我々の手に委ねられている。他人の手に委ねられているわけではない。それが我々が持ちたい心構えであり、今後も持ち続けるモノだ」